人工ナノマシン 前篇
人工ナノマシン 前篇
ここ最近、サイトにエラーでアクセスできていませんでした
その分を段階的に投稿します……いわゆる連続更新ですね
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アイスプル 否偽領域
人工ナノマシンはアトランティス世界の決まりに縛られず、発動者が思うが儘に事象を発現できる…………が使い切りタイプかつ高コストなので、かなりの金食い虫。
本物の比べると性能も低いため、日常使いにはまだ向いていない。
──それはそれとして人工ナノマシンを大量に用意したので、さっそく試してみよう。
「魔力のある場所でも使えるけど、無い方が使える……ということで、最初はそういう状態でやってみよう」
転移してやってきたのは、周辺をパシフィスの理で覆ったエリア。
否定された概念が存在する、そんな理が支配する場所で実験を行うのだ。
「それじゃあ“具現”、“顕現”──魔力の無い世界」
アトランティス世界には在るが、多くの星の住民が否定する。
魔力の無い世界が俺の言葉で実行され、周囲に漂っていた魔力が消失した。
領域の外側から魔力が補給されることは無く、一定時間はこのままとなる。
その間にナノマシンの実験を行なえば、充分なデータが採れるはずだ。
「まずはこの人工ナノマシンパウダーを、周辺に散布っと…………大丈夫か?」
《はい、きちんと散布されています》
ナノサイズの機械を、裸眼で捉えられるわけもなく。
試験管型のケースに詰まっているであろうそれも、代わりに見てもらっている。
おまけに一度出したら元に戻せる可能性は皆無、使い切るしかないのだ。
予め『SEBAS』に習い、準備していた初級機術を展開する。
チップを専用のソフトを入れた機械で読み取り、組んだプログラムを実行するというのが本来の流れ──休人の場合、[インベントリ]に入れるだけで使えるようにようだ。
現在、UIに並べたチップが表示され、それぞれをタップして選んでいく。
あとは実行のボタンを押すだけ──とても簡単である。
「機術──“火球”」
火を生み出させるチップ、そして球状に集合させるチップの組み合わせ。
俺の眼前でそれらは形を成し、燃え盛る球体が顕現する。
「……熱はある、大きさも充分。魔力の反応は……無い」
一つひとつ、調べる要項を確認しながら口頭で読み上げていく。
これは映像として記録しており、あとで一部編集してからデータを送るのだ。
属性を司るチップ、そして形態を指示するチップ、あとはどのように動くのかを命令するチップなどもある。
「──さあ、今度は動かしてみよう」
観察を終え、目の前で浮かんでいる火の玉に命令を追加……しようとするが消失。
燃えていた時間は約10秒……検証しないといけないことは山積みだ。