アトランティスの理物 中篇
アトランティスの理物 中篇
アトランティス世界の理を秘めたアイテムが今後必要だ、ということでメカメカ団と共に再び入国……ただし、俺だけこっそりと見つからないように。
「──理物、なんてどうでしょう?」
「……それは?」
「いえ、アトランティス世界の理を秘めたアイテムってなんか長かったので……先生、どうですかね?」
「…………まあ、いいと思いますよ」
ちょっと気になったので“鑑定”……おめでとう、正式に決まったようだ。
ムー世界の理を秘めたアイテム──以後理物──である陽石を確認してみた。
アイテム説明欄、多くの休人たちが見てきたであろうそこに、追記された理物という単語……多くの者は必要としていなかったからこそ、これまで載っていなかった情報。
あるいは秘匿していた誰かにとっては、面倒事の始まりか?
ともあれ、これで隠されていない理物については、誰でも視て分かるようになった。
「──といったことになりました」
「……だ、大丈夫ですかね?」
「名付け親、おめでとうございます。これ、ある程度意味が通じるような名称で無いと却下されますし、問題無いと思いますよ……名付け親が誰なのか、なんて情報は出ませんのでご心配なく……普通なら」
「そ、そういう職業とかあるんですか!?」
「ああいえ、少なくとも私が知り得る限りそちらには。ですが、『プログレス』であればあるいは……」
こう、出典やソースが何なのか調べたい、みたいな人が居るかもしれないし。
鑑定した情報をさらに鑑定する……なんて『プログレス』は存在していたので。
あと、名前が割れてもそこまで困ることは無いと思う。
ド・ライブという名前の休人と分かるぐらいだ……それ以上も分かるなら心配だが。
「さて、話を戻しましょう。すぐに分かるとは思っていませんが、理物は世界にとって重要な代物。持ち出すことすら困難という可能性もあります。皆さんには、理物を見つける過程で信用を勝ち得ていただきたい」
「……自分で言うのもアレですが、メカメカ団は最初の来訪者ということで、休人の中でもかなり信用されていると思います」
「現状を鑑みれば、ある意味信用に補正が掛かるようなものですからね。非常時における対処、機械全般を得意とする貴方がたとこの世界は非常に相性がいい──そのうえで、理物とはまだまだ程遠い代物なのです」
決して、星脈にアクセスして抽出……なんてやり方は許されない。
この世界は徹底的に管理されている、人だけでなく理物も同様だろう。
ムー世界では皇族のみが生み出すことができる代物、下賜にも本来厳しい条件があったという……それをポッと出の異邦人が、解析して劣化品を創りたいから貸せという。
そりゃあ相当信用されてないと無理だ。
それこそ戦闘貢献で欲するなら、今回の諸悪の根源である某神話を根本から排除して二度と来なくする……ぐらいのことをせねば。