アトランティス奪還作戦 その04
アトランティス奪還作戦 その04
海の中の迷宮へ。
一部の休人以外はそこまで運ばれるだけなのだが、メカメカ団なのはその移動手段の護衛としてロジカルシリーズを纏い海へ潜る。
別用途で作っていた包帯、そして特殊な加工がされた装甲によって精神汚染を防ぐ。
あと、かなり雑だが認識することそのものにも手を加えられるようにしておいた。
「──潜行開始」
『おうっ!』
メカメカ団が五人、他の潜れる休人たちは四人、そして俺の計十人で行う護衛。
初回ということもあり、少々念を入れた数となっている。
回収艦と呼ばれる潜水もできる艦から、まずは俺たち十人が海中へ。
周囲の状況を確認してから、本格的に迷宮への移動を行っていく。
『こちら、メカメカ団のアクアトルマリン。全員、この連絡回線が届いていれば返事をしてもらいたい』
海での機体戦闘を好む、メカメカ団の護衛団リーダーアクアトルマリン。
予め渡されていたイヤホン型の通信機、彼の声はそこから送られてきている。
いちいち触れずとも、意識するだけで伝えたい部分だけを回線を通して周りに話すことができる優れモノ……販売はされていない、貸与品である。
ダイビングだと手話での情報伝達をすると聞いたことがあるのだが、魔力やナノマシンなどが存在するEHOだと技術のごり押しで水中での意思疎通が可能となっていた。
ともかく、そんな便利グッズを通して次々と返答を行っていく。
まずは他のメカメカ団の面々、そして個人で参加している休人たち、最後に──
「──先生、問題ありません」
『点呼良し。各々、敵を見つけたらすぐに報告を。戦闘については発見者を優先、望まないのであれば私たちが請け負おう。志願するのであれば、そちらが行ってくれて構わん』
『あっ、あの! 私は探すことに特化してるので戦闘は……お願いしたいです!』
『了解した。他の者は……問題無しか。それでは、回収艦に移動開始の連絡を行うぞ』
そう言うと、一度俺たちとの回線を切って海上の回収艦とやり取りを行うアクアトルマリン──そして数十秒後、ゆっくりと艦が海の中へと沈みだす。
『私たちは基本、艦の護衛に当たらせてもらう。だが、君たちにそれらを強いることは無い。思う存分、海の中を楽しんでほしい』
『んー、俺たちだけずっと戦わされるとか、アンタらだけ独占するとか……そういう感じじゃないんすね』
『参加にあたり説明を受けたと思うが、この試みが上手くいくか分かっていない。私たちの武装が通じるかどうかも、またそれを長期的に行えるのかも不明だ。だからこそ、君たちの実績に期待して声を掛けている』
先ほど戦わない宣言をした休人も含め、彼らは休人の中でも海での活動に長けているプロフェッショナル。
──あえて説明していなかったけど、五人の内三人ほど見た感じ素潜りだ。
それが可能な世界ではあるけど……まだまだ手の内を隠す余裕があるみたいです。