アトランティス奪還作戦 その05
アトランティス奪還作戦 その05
アトランティス世界の海の中。
資源を回収できる迷宮へ向かう艦、及びそこから迷宮まで射出される休人たちの護衛を請け負った十人の休人。
そのうちの一人として参加し、この初回がどうなるか実地で観てみることに。
優秀なメカメカ団のメンバーに加え、水中活動のプロも雇っているからな。
『! ぜ、前方1キロ先に反応あります!』
『……遠くね? 俺、そもそも見えないぞ』
『確認しよう…………間違いないな。報告感謝する』
『い、いえ! その、代わりに戦闘はお願いします!』
プロの一人、水中索敵特化の休人によって前方に居た個体が発見された。
すぐにメカメカ団のアクアトルマリンも、機体に付いた観測機を起動──発見する。
他のプロは見えていない模様。
言うまでも無く視界が濁る海の中、それも光が届かなくなっていく海底に近い部分……見つけられる方がある意味異常なのだ。
『あ、あの……どんどん近づいてます。おそらく、気づいたことに気づかれたのかと』
『あー、深淵を覗く者は……みたいなヤツ。なら、なんで今なんだ? お前さんだって気づいたんだよな?』
『せ、正確に言うと、私は気づいていないので。分からないからこそ分かった、みたいな感じなんです』
『うーん、よく分からねぇな!』
観測機の性能はそれなりに高いはずだが、それを超える技量を休人は証明した。
スキルか職業か、あるいは『プログレス』なのか……興味深い。
たしかに俺の方でも、死亡レーダーが少しずつ警鐘を強めつつあった。
……まだまだ改良の余地があるな、なんてことを考えている間に戦闘準備が終わる。
『──では、我々から三人出る。異論がある者は……いないな。それでは、行動開始』
『『『エンゲージ!』』』
アクアトルマリンの指示を受け、三人のクランメンバーが前方へ移動開始。
やがてしばらくすると、俺たちにもその姿が分かるように。
『ひ、ひぃっ!?』『おー、こりゃ何とも気持ち悪ぃ』『……こんなのばっかなの?』
「皆さん、状態異常は発生してませんか? あと、『包心帯』が無くなっていないかも。回復手段はございますので、何かあればすぐにこちらへ」
『ん? ……うわっ、黒ずんでる!』『わ、私は大丈夫です!』『今は包帯だけで済んでるっすね、じわじわ耐久値が減ってるけど』『特に問題ない』
「彼らとの戦闘では、精神保護が最優先となります。包帯は新しいものを上から巻き直すだけで十分です。自動的に、耐久値が回復します」
今の俺はアイテムの運搬役、及び実地での運用を観察している……という設定。
プロにも『包心帯』を渡しており、問題があれば精神汚染を俺が治すになっている。
某神話の厄介な点は、直接戦闘などをして相対さずとも認識するだけで精神汚染が発生してしまう点──常時被害を振りまく、面倒な存在なんだよな。