花畑問題 その04
花畑問題 その04
第五魔道 ア花花花花花花
俺の来訪に気づいていた、『八大星魔:界樹の神子』に仕える神霊へコンタクト。
事情を説明した後、とりあえず協力してもらうことになった。
「──うわぁ」
そして、花畑と化した現場へ赴こうということになったのだが……[マップ]に表示される異常を見て、思わず引いた声が出る。
「これは……いったい」
『私たちにはそのまっぷ? ってのはよく分からないけど、感覚としておかしな状態なことは分かるよ。それで、ここ一帯を見てどう思った?』
眼下を見下ろせるそこは、高台であり周辺の地形と同[マップ]に表示される場所。
だが現在、俺たちの居る場所を残しほぼすべてが花畑と化してしまっている。
元の地形はそのままに、色とりどりの花々が咲き誇っていた。
──それ以前に生えていたはずの植物の姿は、そのいっさいの痕跡を残していない。
「……綺麗では、あるんですがね」
『うん、そうだね。でも、だからと言ってこのまま放置もできない。ほら、こっちを見てみて』
「これは……なるほど、不味いですね」
示されたのは高台のすぐ下、崖となっている大地──そこに咲いた花々が、上へ上へと登るように増えていく姿が。
「種や受粉など、本来必要な過程はどうなっているんでしょうね?」
『気にするのそこ? 星脈まで干渉しているみたいだし、創造してるんじゃない? ああでも、花を摘んで持ち出してもすぐに枯れるみたいだし、あの中限定っぽいけど』
「例の力が適応されている場所に限る、そういう条件付けで可能にしているわけですか。問題は、その領土がどんどん広がっていることですね」
本来の性能は微々たるもの、しかしどこかに根付くことで真価を発揮するタイプの『プログレス』だったわけだ。
それが魔導世界の星脈を部分的に掌握することで、こうして現状となっている。
……改めて、この状態からどうすればいいのやらと多くの者が悩んでいた。
『ねぇ、サンシンチって子に止めてもらうよう伝えられないの?』
「すでに実行されています……ですが、どうやら対話できなかったようで」
『? えっと、どういうこと?』
「あー、これは言葉で説明するよりも……ありました。こちらをご覧ください」
それは[掲示板]に投稿された動画。
専用のアイテムを使うことで可能となる、配信のようなもの……とある休人がそれを使い、サンシンチにアプローチを取ったのだ。
これから神霊に見せるのは、その映像。
──『SEBAS』が見つけて確認し、和解が無理なことを俺が悟ったものだ。