432話 子供達に魔法を教える⑥
432話 子供達に魔法を教える⑥
1回目の詠唱の後、さらに詠唱をしたがアミちゃんは魔法を使うことができなかった
アミ「どうしてできないの?」
とても悲しそうな声でそう言った
ベル「どうしてだろうねぇ?」
《全詠唱なら魔力操作なくても発動自体はできたよね?》
ピクシー《はい、魔力操作が必要なのは無詠唱や魔法を細かく動かすために必要です、ですが全詠唱の場合は魔力操作がなくても発動はするはずです》
ベル《じゃあアミちゃんのこれは?》
ピクシー《謎ですね……考えらるのは龍化の影響で魔力回路が狂った可能性ですね》
ベル《魔力操作ができてるなら回路は壊れてなくない?》
ピクシー《いえ、例え魔力回路が狂っていたとしても、その狂った回路内を動かすので問題なく操作はできます、そして魔力回路の狂いにも魔法が発動できるものとできないものが存在します》
ベル《なるほどね、例えると絡まりまくったホースでも水が通るみたいな感じね?》
ピクシー《そういうことです、魔力回路をホースで例えるならホースが固く絡まって魔力が通らず魔法を使えないということです》
ベル《完全に理解した、じゃあそれは簡単にわかるもの?》
ピクシー《アミちゃんの体に触れていただければ確認しますよ》
ベル《わかった》
「アミちゃん、魔法が使えない理由を調べるから手を繋いでくれるかな?」
アミ「うん」
返事をしてすぐにベルの差し出した手を握った
その数秒後
ピクシー《わかりました》
ベル《どうだった?》
ピクシー《アミちゃんの体に存在する魔力回路の全てがはちゃめちゃに狂っていました、この魔力回路でよく魔力操作ができましたね》
ピクシーはアミちゃんが魔力操作をできるようになったことにとても驚いていた
ベル《そんなに酷いの?》
ピクシー《酷いというレベルでは無いですね、これは完全にバカです》
ベル《バカ…ねぇ》
ピクシー《はい、言葉で言い表すなら視界を閉ざされ、さらに左右前後上下などの感覚が全て狂った状態で正解が1つしかないとても複雑で巨大な迷路をやっている感覚ですね》
ベル《……やばすぎない?その状態でアミちゃんはゴールにたどり着いたってことでしょ?》
ピクシー《魔力操作ができるようになったということはそういうことです》
ベル《よくやったよ、そんなの俺でもできる気がしない。とりあえず回路は治せる?》
ピクシー《起きた状態では無理ですね、起きた状態でやると全身に激痛が走りますよ》
ベル《なら寝てたら大丈夫?》
ピクシー《はい》
ベル《そっか》
「アミちゃんごめんね?今日は魔法使えないみたい」
アミ「そうなの?」
ベルのその言葉を聞き、さらに悲しそうに答えた
ベル「うん、でも明日になったら使えるようになるからまた明日一緒に魔法を使ってみようね」
アミ「…うん」
今日は魔法を使えないとわかり、アミちゃんはシュンとしてしまった
ベル《どうしよう?》
ピクシー《アミちゃんが始めてきた時にやっていたぬいぐるみを動かすやつをやってもらえばいいのでは?動かすには精密な魔力操作が必要になります、なので動かすのを練習すれば他の子より早くマスターの見せた魔法に近づくと思いますよ》
ベル《今日はそれで我慢してもらおう、でもアミちゃんが来た日のご飯食べた後にもやってたけど結局できなかったんだっけ?》
ピクシー《ですね、その時はまだ魔力操作ができなかったので諦めたようですが、今なら魔力操作もできるようになってるのでコツさえ掴めば簡単にできますよ》
ベル《了解》
「みんなはちょっとまっててくれる?」
メル「いいよ!」
ミラ「いいよ」
ヒナ「うん」
キラ「待ってる」
サクヤ「うん!」
返事を聞き、アミちゃんと2人で少しだけ離れた場所へ向かった
ベル「じゃあ今日は魔法の変わりにアミちゃんがお城に初めて来た時にやったぬいぐるみ動かすやつやろっか!」
元気づけるようにそう言った
アミ「でも、できなかったよ?」
ベル「確かに最初はできなかったね、でも今は魔力操作ができるようになったからできるかもしれないよ?」
アミ「そうなの?」
ベル「うん」
アミ「じゃあやって見る」
そう言って空間収納からお気に入りのぬいぐるみを取り出したが、アミちゃんは魔法が使えないことが分かる前よりも明らかにテンションが下がっていた
{アミちゃんにももちろん空間収納を使えるようにしてあげている}
ベル《これ繋がってる?》
ピクシー《初日に繋いだまま放置されていたので勝手に切れてますよ、なので再度繋げてあげましょう》
ベル《わかった》
「じゃあ魔力の糸を繋げちゃうね」
アミ「うん」
ベルはそう言いながらアミちゃんの頭から魔力をのばし、ぬいぐるみに接続した
ベル「はい、できたよ」
アミ「もう動かせる?」
ベル「うん、魔力操作を使って動かすんだよ」
アミ「わかった」
ベル「あとアミちゃんにだけいいこと教えてあげる」
アミ「なに?」
ベル「近くにおいで」
アミ「うん」
そう言われアミちゃんはベルに近づいた
ベル「さっき見せた魔法あるでしょ?」
アミ「うん」
2人はしゃがみこんで小さな声で話は始めた
ベル「もし、アミちゃんがお兄ちゃんみたいにぬいぐるみを動かせるようになったら、他の子よりも早くさっきの魔法みたいにできるかもしれないよ?」
アミ「そうなの!」
大きな声でそう言ってしまった
ベル「しー!みんなにバレちゃうよ?」
アミ「あっ!静かにね!」
楽しそうにそう言った
ベル「これはアミちゃんにしか教えてないから、このぬいぐるみを動かすのを頑張って練習していたらみんなより魔法が上手になるかもしれないよ?」
アミ「そうなの?……でも、私の魔法は明日から使えるようになるんだよね?」
ベル「うん、使えるようになるよ、だから今日のうちに練習してたら明日はみんなよりも上手に使えるかもしれないね」
アミ「じゃあ頑張って練習する!そしたら明日上手に魔法が使えるよね?」
ベル「どうだろうねぇ、それはアミちゃんの頑張り次第かな?」
アミ「じゃあいっぱい頑張る!!」
ベル「うん、お兄ちゃんはさっきみたいに他の子に教えてるから何かあったら呼んでね?」
アミ「うん!」
そう言ってアミちゃんは頑張ってぬいぐるみを動かそうとし始めた
ベル「サナさんには一応伝えておくけど、今日の夜アミちゃんが寝たら、部屋に行って魔法が使えるようにするからね」
サナにだけ聞こえるように小声でそう言った
{作者 アミちゃんの専属メイドの名前がサラからサナに変わりました、理由は間違えて内容を消してしまって書き直した際に名前を間違えて書いてました。なので今後はサラではなくサナになります}
サナ「わかりました」
サナにそれだけを伝え、ベルは待たせている子達の所へと戻って行った
{今更だが子供達と一緒に専属のメイド達も一緒にこの空間へ来ているよ}
ベル「じゃあ再開するよ」
改めて魔法を教え始めた