510話 説明を受ける④
510話 説明を受ける④
あれから数分ほどバンカラが質問に答えたあと
バンカラ「冷めたから次に進むぞ、次は茎だな」
そう言い、先程作っていた切っ先とは反対側を炉へと突っ込んだ
{今できているのは切っ先の三角とそこから下へまっすぐな剣身の部分だけ、刃はまだ付いてません。そのため今の見た目は先が三角のただの棒}
カミル「切っ先を切ったってことはこっちも切るんですか?」
バンカラ「いやこっちは切らん、こっちは叩いて形を作るんだ」
カミル「何が違うんですか?」
とても不思議そうにしていた
バンカラ「切っ先の方はバスっとまっすぐ切れ込みを作るだけでいいが、こっちは4箇所切らないとダメだ、だからちょっと難しくなるんだよ。それに形が片面は直線だが、もう一方が曲がってて切るだけじゃダメなんだよ」
カミル「4箇所?」
バンカラ「そうだ、大体の剣は茎のとこは剣身の半分くらいの細さになってる、だから縦に2回と横に2回だな」
カミル「工程が多いんですね」
バンカラ「そうだ、だから叩いた方が楽なんだよ……じゃあはじめんぞ」
そう言ってバンカラは炉へ入れていた剣の素を取り出し、茎の部分を作り始めた
カン!カン!カン!
叩いては熱してを繰り返すうちに、鋼の棒は見る見るうちに細くなっていき、茎の部分が完成した
バンカラ「こんなもんだな、これで茎はできた」
ルンカル「はや!?さっきはもっと時間がかかっていたのにもうできたんですか?」
折り返し鍛錬や鋼を伸ばしている時と比較したようだ
バンカラ「そりゃそうだろ、伸ばす時は1mくらい伸ばしてんのに、今やったのは10cmかそこらだ、当然こっちの方が早いに決まってるだろ?」
ルンカル「……確かに」
自分が発した言葉に呆れている様子だった
バンカラ「とりあえず こいつ ルンカル は放っておいて次へ進めるぞ……次は火造りだ、火造りってのは剣の刃の斜めのとこを作る作業だ。ここからちょっと難しくなるから集中するから、お前らはよく見ておけよ」
そう言ってバンカラはここまで作ってきた鋼の棒をある程度まで熱し、一定の角度にして金づちで叩き始めた。
その際のバンカラの表情は今までに比べてかなり真剣な表情になっていた
そこから数分叩き続けた結果、形が一般的に見られる剣の形に仕上がっていた
{よくある両刃の剣の形}
バンカラ「ここまで来たらあとは簡単だ、あとは研いで刃を付けたり仕上げをして剣身は完成だ、その後に柄と鍔と鞘作ったら店で売られてる姿になる」
カミル「今からやるんですか?」
バンカラ「今からはやらんな、ここで体験するのはここまでだ」
カミル「…鞘とか作らないんですか?」
バンカラ「ここでって言ったろ?この鍛冶場のある工房ではここまで、鞘とか柄はまた別の場所だ、やるならそっちは午後だ。まずは剣な本体を作る体験をする」
カミル「分かりました」
見学が終わり、本格的に鍛冶作業の体験が始まった