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522話 想定外のこと②

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522話 想定外のこと②

ベルがテレスの体で部屋の外に出たあと

テレス ベル (ハデスはどこにいるだろう?)

そう言ってテレスの体でサーチを使った

テレス(全然わからん!誰かがいるのはわかるけど、それが誰なのか分からない。仕方ない、しらみ潰しに探して回ろう)

普段ベルの使うサーチは、感知した人物が誰かまで確認できる。だがテレスの体で使うサーチでは人か魔物かの区別はできても、この魔力はこの人という細かな感知はできない。

ベルはすぐに城の中のかなりの範囲を歩き回った

テレス(居なくない!?どこ行ったのハデス……うぅ…さすがに急がないとやばい)

「あっ!」

ベルは誰かを見つけて歩み寄った

テレス(そういえば、今はテレスの体だから怪しまれないようにしないといけないのか)

「学園長、ハデスさんがどちらにいるか知りませんか?」

ベルと一緒にいる時とは違う、テレスが王女様をしている時のように話しかけた

システィーナ「あらテレスさん、ハデスさんを探しているのですか?」

テレス「はい、お聞きしたいことがあるのですが、全然見当たらなくて」

システィーナ「そうですか、ベルド君に聞いても分からないのですか?」

テレス「ベルくんには知られたくなくって、だからこっそり探しているんです」

システィーナ「わかりました、私も探しておくので見かけたらテレスさんが探していたとお伝えしますね」

テレス「お願いします」

そう言って綺麗なお辞儀をして、再度ハデスを探しに向かった

それから数十分後

テレス(あ!いた!………周りに人はいないね)

「ハデス!ちょっと助けてくれない?」

少し大きな声でハデスを呼び止めた

ハデス「おっと…テレス様、どうか致しましたか?」

ベルは嬉しさのあまり、ハデスに後ろから抱きついた

テレス「見た目はテレスだけど中身はベルドなの、助けてくれない?」

ハデス「ベル様なんですか!?」

少し驚いていた

テレス「そう、俺をエイルのところに連れて行って欲しいんだ」

ハデス「それはいいのですが、肉体もそうですが能力などもテレス様の物なんですか?」

テレス「そう、だから転移とか何も使えない」

ハデス「わかりました、転移するので一応安全のために手を繋ぎましょうか」

テレス「はい」

差し出されていたハデスの手をすぐに握った

{手を繋がなくても転移はできるのだが、体に触れていた方が安全性が圧倒的に高まる。というかベル以外が転移を使う際は基本的にみんなが手を繋いだりなどしているよ}

ハデス「転移いたします」

テレス「お願い」

ハデス『転移』

すぐに視界が切り替わった

ハデス「到着しました」

テレス「フゥー……ありがとう」

ハデス「身体に異変などはございませんか?」

テレス「それは全然大丈夫だよ、ありがとう」

ハデス「分かりました、では私は仕事に戻らせていただきます」

テレス「うん、ありがとう」

ハデス「では」

そう言って再度転移して帰っていった

テレス「お前なら見てわかるでしょ?何とかならない?」

エイル「見るから待ってね」

テレス「うん、出来るだけ早くしてね」

エイル「何か問題あるの?」

テレス「自分の体なら大丈夫なんだけど、この体はさっきからめっちゃトイレ行きたいって言ってるの、だけど今はテレスの体だからトイレにいけないの、だから早くして!」

かなり焦っているようだった

エイル「はいはい」

そう言って少しして

エイル「解除は出来ないけど、一応今日中には元に戻れるよ」

テレス「そう?なんでもいいけど早くして!」

エイル「ハルに助けてもらうって言ったんでしょ?だからハルになるからちょいまち」

『反転』パチン

エイルが反転を使ってハルの見た目になった

エイル「さ、行くよ」

『転移』

そう言ってベルを連れ、ベルの部屋へ転移した

エイル「というわけで助けに来たよ」

バサッ!

ベル テレス 「ハルさん!いつもすぐなのに意外と時間がかかりましたね。これどうにかなるんですか?」

ベルが部屋を出てから約3時間経過していた

{城が広すぎた}

エイル「一応今日中には解除できるけど、今すぐには無理ね」

ベル「そうですか……ところでベルくんはどうしたの?」

ベルはエイルの横でペタンと女の子座りをしてドレスのスカートを両手で強く掴み、下を向いて涙目になっていた

テレス「さっきまではまだ大丈夫だったんだよ?だけどね?転移したら一気に限界が来たの」

ベル「何が限界なの?」

テレス「漏れそうなの、トイレ行きたいの!」

体に力を入れて何とかギリギリ我慢している状態だった

ベル「トイレぐらい好きに行ったr……ダメ!絶対ダメ!」

さっき自分で言ったことを忘れていたようだ

テレス「も、もう漏れちゃうよ…」

そういうベルの声はかなりか細かった

ベル「……ハルさん!何とかなりませんか!」

エイル「私が2人を転移でトイレに送るから、ベルくんには目を瞑ってもらって、テレスさんが自分で色々とやってあげなさい、それしか方法はない」

(おしっこを消滅させたり転移してもいいんだけど、テレスの体は普通の人間の体だから、それをすることで人体にどんな影響が出るか分からないんだよね)

ベル「で、でも」

テレス「な、なんでもいいから…早く…」

先程よりもその声は弱くなっていた

ベル「……じゃあそれでお願いします」

苦渋の決断を下した

エイル「了解、トイレに送るね」

そう言ってベルとテレスをまとめて近くのトイレへと送り込んだ

エイル「待ってる間に紅茶でも出すわね」

それから数十分後

2人が部屋を戻ってきた

{この間に何があったかはご想像におまかせします}

テレス「ご迷惑をお掛けしました」

ベル「ほんとよ」

エイル(ベルの服が変わってるのは見なかった事にしておこう)

「とりあえず原因の指輪を見せてくれる?」

ベルの意識の入っているテレスの体の服が先程までと少し変わっていた

ベル「これです」

テレスはエイルに原因となった指輪を手渡した

エイル『鑑定』

指輪の詳細はこんな感じ

入れ替わりの指輪

ランク なし

効果説明

この指輪に最初に触れた人物と2番目に触れた人物の精神を入れ替える。

この指輪の効果はあらゆる解除効果を受けず、効果は24時間続く。

発動中の効果が解除されると、再度使用可能になる。

エイル「なるほどね」

ベル「どうですか?」

エイル「この効果が発動してから時間が経ってるからすぐに解除は無理ね」

ベル「そうですか……じゃあ後どのくらいで戻れるんですか?」

エイル「ちょっと考えるから待ってね」

ベル「わかりました」

エイル(…これだと…ダメだよね。ならこれなら……ダメか、じゃあこれは?……お、これならいける)

「解除方法を見つけたよ」

ベル「はや!考えるって言ってからまだ5秒も経ってません」

エイル「気にしない気にしない、とりあえず今日の日付が変わったら戻れるよ」

ベル「日付が変わるまでってことは……時計がない」

テレスは部屋を見渡したが時計が見当たらなかった

エイル「だいたい後1時間ってとこかな」

ベル「ならそれで大丈夫です」

エイル「そう?でもお風呂とか大丈夫そ?」

ベル「はい、さっきベルくんが体が戻ったらお風呂を用意してくれるって言ってました」

エイル「ならいいけど、その時に3人も一緒に入っちゃいなよ」

ミーファ「はい」

レミア「学園長に怒られるので入りますよ」

ハンク「あのぉー…さすがに分けてもらえないと困るんですけど」

静かに意を唱えていた

エイル「何言ってるの?当たり前じゃない、まさか一緒に入れるとでも思ったの?」

ハンク「一緒にって言われましたが、さすがに困ります」

エイル「さすがに分けてもらえるわ、だから気にしない。もちろんベルくんもね、そこで落ち込んでないで早く気を戻しなさい」

テレス「あ、はい」

ベルは部屋に戻ってきて元の場所に座って恥ずかしそうにしながら落ち込んでいた

理由はお察しの通り

エイル「まぁいいけど、問題がないなら0時まで待ってなさい」

『効果時間を24時間から日付が変わるまでに 書き換え』

指輪の効果が書き換えられた

ベル「あとは待っておくだけで勝手に戻るんですか?」

エイル「まぁそうね、待ってる間に何をしても別にいいけど、一応戻る時間は把握してなさい。時計を置いておくわ」

そう言ってアナログの置時計を机に置いた

{デジタル時計はさすがにこの世界に存在しない}

ベル「ありがとうございます」

エイル「んじゃ、私は戻るけど、もし何かあれば適当に名前呼んでくれたらすぐ来るわね。バイバイ」

『転移』

そう言ってエイルは帰って行った