番外編 (クリスマス) 前編
番外編 (クリスマス) 前編
時系列は本編と全く異なります
これはとある12月の大きなイベントのお話
ベル《この世界ってさ、クリスマスはあるの?》
ピクシー《普通にありますよ?》
ベル《あるんだね》
ピクシー《まぁ12月24日と25日にご馳走とかケーキを食べて、そして子供達はプレゼントを貰える、ただそれだけですけどね》
ベル《それなら日本にいた時とあんまり変わらないね》
ピクシー《それはそうでしょうね、初代勇者のセントが広めたものですから》
ベル《あ、なるほどね。じゃあクリスマスって一般的には認知されてるの?》
ピクシー《されていると思いますよ、勇者の影響力は絶大ですからね》
ベル《それもそうか、じゃあクリスマスパーティーとかってするの?》
ピクシー《やるかやらないかは自由ですね。ただ、子供達を思うのならした方が喜んでもらえるかと》
ベル《よしやろう!今すぐやろう!》
子供達が喜ぶと聞いてベルは一気にやる気になっていた
ピクシー《さすがにまだ早いです、まだ20日ですよ?》
ベル《子供達が喜ぶのなら、俺はなんだってやるよ!》
(夜ご飯の時にパーティーをやることを子供達に伝えたよ)
〔ハデス、25日にパーティーをするから少しずつ準備を進めておいて〕
ハデス〔いきなりですね、まぁベル様のことですから子供達の為ですよね?〕
ベル〔もちろん、広間の準備とか料理は俺がやるから、ハデスは使用人の家族全員を招待することを伝えて〕
ハデス〔わかりました、他に招待する方はいますか?〕
ベル〔テレスとミーファとレミアの家族とそこで働く使用人達の家族、それからそれから孤児院で働く人とその家族と子供達を招待する予定だよ〕
ちなみに学園は冬休みの期間に入っています
ハデス(かなりの人数になりそうですね)
〔それでしたら、貴族と使用人で部屋を分けた方がよいかと思います。この城の者たちはともかく、他所から来た使用人たちは、主人と同じ席で食事をすることに抵抗があるはずですから〕
ベル〔わかった、メインの広間の隣に使用人用の広間を作っておくよ〕
ハデス〔わかりました、他にやることはありますか?〕
ベル〔サトカさんとトワちゃんの所にも招待状を送っておいて〕
ハデス〔家族全員でいいですか?〕
ベル〔もちろん。それから24日と25日の2日間は城の周りでここに住む人全員にお菓子を配ることを街中に広めて〕
ハデス〔わかりました、一応聞きますがその理由は?〕
ベル〔本当はこの世界の子供達全員にプレゼントとか渡したいけど、それは色んな理由が重なって難しい。だからせめてこの国に住む人達にちょっとしたプレゼント〕
ハデス〔わかりました、他にはありますか?〕
ベル〔とりあえず今はないかな、お願いね〕
ハデス〔はい、全て伝えておきます〕
そして念話を切った
ベル《やる気が燃え続けてるけど、さすがに広間を作るのは早いよね?》
ピクシー《時間は停止せずに、少しずつ進めていけばちょうどいいと思いますよ、例え余ったとしても、あとから追加したいものが出てくるかもしれませんからね》
ベル《じゃあやろう!》
そしてベルはクリスマスパーティーに使う広間の準備を始めた
ベル「クリスマスツリーは1番大事だし、でかいから最初に設置しちゃおうか」
ちなみに大きさは35m×35mの正方形の空間だ
ベル(……よし、こんな感じの構成で行こうかな)
「じゃあメインのツリーはこの空間のど真ん中に設置しちゃおう!」
そうしてこの空間の中心に高さ8m、直径5mの樅ノ木……ではなく、この世界に生えている樅ノ木に似た木。名前は飾り木
ベル「木はこれでいいとして、次は飾り付けだね。まずは丸いのから飾っていこ」
オーナメントと呼ばれる赤や緑、金や銀などのカラフルな丸い玉をツリー全体に飾っていった。
ちなみにベルの身長では上の方は届くわけが無いので浮遊魔法で飛んで飾っています
ベル「じゃあ次は星とか雪の結晶とかの飾りと、天使とかも飾ろうか」
全体のバランスを確認しつつ、適度に配置していった
ベル「次は雪の結晶の飾り紐とリボンとかを巻いてみようかな」
雪の結晶の紐や、赤色、金や銀などのカラフルなリボンで、ツリーを横に一周させて階層を分けるように巻いていった
ベル「さて、次は電飾だけど、この世界だと電気がないから魔飾に改造しないと、ピクシー頼める?」
ピクシー《構いませんよ?》
ベル《ならお願い、ついでに光る間隔とか明るさとかがランダムで変わるようにできる?》
ピクシー《できますよ》
ベル《お願い、それからスイッチを入れた時にコードが見えないようにしてくれない?》
ピクシー《それだと魔力消費がかなり多くなりますが、大丈夫ですか?》
ベル《全然いいよ、動力にするのは無限超越神晶石だから》
ピクシー《わかりました、色などは私が決めておきます》
ベル《お願いします》
その後も細かな装飾を進め、大きなツリーが完成に近づいた
ベル「ここまでは完璧かな、最後は当然これしかないでしょ!」
大きなツリーに着けても見劣りしないほど大きな星の飾りを、ツリーの1番上に飾り付けた
ベル「メインのツリーはこれで完成!」
部屋に入ってすぐに目を引く大きなクリスマスツリーが完成した
ベル「メインはできたから、次は机とか椅子を置いていこうか」
大きなツリーを基準に、正面後ろ側に食べ物が並べられる長机を複数配置し、左右に食べるための丸机と椅子を沢山配置していった
ベル《ピクシーはこの配置をどう思う?》
ピクシー《いいと思いますよ?目玉であるツリーはどこからでも見ることが出来ますし、通路も広く取れているので問題ないかと。1つあるとすれば、子供達が自分でも好きな食べ物を取れるように低い机も置いておいていいかもしれません》
ベル《やっぱり自分で取れた方が楽しいかな?》
ピクシー《楽しいと思いますよ?ただ、置く食べ物は力強く掴んでもあんまり形の崩れない食べ物を置くようにしましょう、柔らかいものだと大変なことになりますよ》
ベル《わかった》
食べ物を並べる場所に小さな机を追加で配置した
ベル「机はこれでいいかな、次は部屋全体の装飾を始めよう」
?〔ベル様、ご夕食の準備が出来ました〕
ベル〔わかった、すぐ行くよ〕
「一旦ここで終わり、後で装飾の続きをやろう」
装飾作業を一旦終了し、晩ご飯を食べに向かった
食堂へ来て、ご飯を食べている途中
ベル「もうすぐクリスマスだね、みんないい子にしてたかな?」
メル「私、いい子にしてたよ!」
ミラ「クリスマスって何?」
ヘングル「来てくれるかな?」
アヤ「私にも来てくれるのかな?」
ヒナ「楽しみ!」
キラ「来てくれるといいね」
サクヤ「来るかな?」
アミ「サンタさん来るかな?」
ミラくんはクリスマスがなんなのか分かっていないようで、ミラくん以外は目を輝かせていた
ベル「クリスマスは、1年に1回サンタさんが良い子にプレゼントをくれる日だよ!欲しいものをお願いして、楽しみに待ってみてね!」
ミラ「そうなの!楽しみ!!」
クリスマスがどんなものなのかを知り、ミラくんは一気に目を輝かせていた
ベル「それから、25日の夜にクリスマスパーティーをするから、その時に着るお洋服も選んでおいてね」
メル「やったー!」
ミラ「クリスマスパーティー?」
ヘングル「楽しみ」
アヤ「やった!」
ヒナ「楽しみ!!」
キラ「やるの?」
サクヤ「楽しみだ!」
アミ「やったー!」
ベル「クリスマスパーティーは美味しいものを食べたり、プレゼント交換とかをするんだよ」
ミラ「やる!」
さらに目を輝かせていた
ベル「じゃあ25日までにみんなは着ていくお洋服と、プレゼント交換で誰かにあげるプレゼントを準備しておいてね」
『専属メイド達へ 念話〔子供達を連れて街に行って、パーティーに着ていくお洋服と、プレゼント交換に使うためのプレゼントを探してあげてください、買うためのお金は後で皆さんに渡します〕』
専属メイド達〔わかりました〕
アヤ「プレゼント交換で使うプレゼントってなんでもいいの?」
ベル「自分が貰って嬉しいものならなんでもいいよ、例えばアクセサリーとかちょっとした魔道具、あとはおもちゃとかお菓子とか、貰った人が喜んでもらえる物ならなんでもいいよ」
アヤ「わかった」
ベル「お洋服は専属のメイドさんと一緒に街に行って、気に入ったものがあれば買っておいで、なければ作ってあげるから言ってね」
サクヤ「なんでもいいの?」
ベル「うん、自分の気に入ったものがあったら、メイドさんにそれを着て行ってもいいか聞いてみて、いいって言われたら買っておいで、サイズが合わなかったら俺が調節してあげるからね」
サクヤ「うん、ありがとう」
その後も食事を楽しみ、全員が食べ終わって子供達が部屋を出ようとしていた
ベル「メイドさん達にちょっとお話があるから、みんなはちょっとだけ外で待っててくれる?」
子供達「いいよ」
ベル「ありがとう」
子供達だけ部屋の外へ出た
ベル「それぞれに白金貨5枚渡しておくから、プレゼント交換のプレゼントとみんなのお洋服、それから君達のドレスなんかを選んでね」
ミト「流石に多すぎますよ!!」
かなり驚いたのか、声が大きくなっていた
ベル「そうかな?ドレスとか高いイメージだから、そのつもりで渡してるけど……多すぎる?」
ミト「はい。高価なものは、オーダーメイドであることに加え、凄腕の職人が最高級の素材を用いて製作するため、その価値に見合った価格となるのです。一方で、街で一般的に販売されているような商品であれば、そこまで高価にはなりません」
ベル「そっか、じゃあ白金貨5枚で」
ミト「何も変わっていませんよ!」
思わず頭を抱えるミトだった
ベル「プレゼント、子供達のお洋服、みんなのドレスを買って、どのくらいのお金を使ったかだけ俺に教えて、余った分のお金はクリスマスボーナスだと思ってそのまま受け取ってね」
ミト「引き下がるつもりはないのですか?」
恐る恐る聞いていた
ベル「きっちり白金貨5枚を受け取るまで部屋から出さないよ」
ニコッと笑いながらそう言った
ミト「子供達が待っているので私は折れます」
そう言って1番渋っていたミトが先に白金貨5枚を受け取り、それに続いて残りの5人も白金貨5枚を受け取った
ベル「みんなのドレスもいいものがなければ用意するし、なんなら作ってあげるから当日までには伝えてね」
ミト「わかりました、失礼します」
そう言って専属メイド達は部屋を出て行った
ベル(さて、俺は会場の続きをやろう)
作りかけの会場へと戻ってきた
ベル「さっきはメインのツリーと、机と椅子を配置して終わったから、今度は部屋の装飾だね。中は後でやるとして、まずは壁の装飾をしようかな」
そう言って、4面全ての壁にリースや雪の結晶などのクリスマスらしい装飾を施していった
ベル「次は中の装飾だね、まぁやることは少ないけど」
そう言いながら、大人向けの立って食べられる机には赤や緑、金色などの単色のテーブルクロスを敷いておき、座って食べられる机にはクリスマスらしい柄のテーブルクロスを敷いていった
ベル「立って食べられるところは大人が誰かと話しながらゆっくりできるように単色を、座って食べるところは子供達が多いと思うから楽しさがある柄付きがいいよね、うんうん」
ベルはピクシーがいるにも関わらず、自問自答で納得していた
ベル「次は子供達が自分達で自由に飾り付けができる用に小さめのツリーを部屋のいろんなところに配置しようかな」
料理が並べられる長机の左右に1つずつ置いたり、広めの通路を確保しつつ壁際などのスペースの空いている場所へ、100cm~150cmほどの様々なサイズの小さめのツリーをある程度の数設置していった
ベル「あとは、正面の方に小さいツリー用の飾りを置いておけば、会場はこれで完成!」
これにて1つ目のクリスマスパーティーの会場が完成した
ベル「あとはもう1つ同じような空間を作らないとね」
そうしてすぐに、飾りの場所やものの配置を大幅に変えて、異なる雰囲気の空間を作り上げた
ベル「ふぅ……会場はこれで全て完成!」
ピクシー《お疲れ様です》
ベル「ありがとう、じゃあ次はいろんな所へ招待状を送りに行こう!」
ピクシー《楽しみなのは分かりますが、落ち着いて時間を考えてください》
ベルは勢いのまま行こうとしていたが、ピクシーに止められた
ベル「時間?」
ピクシーに言われるがまま時間を確認すると
ベル「あら?真夜中だ」
時計は午前3時を示していた
ピクシー《はい、今行ってもただの迷惑でしかないので、招待状を渡しに行くのは日が登った後にしましょう》
ベル《はい、そうします》
その一言でベルは落ち着き、大人しく朝が来るのを待っていた