539話 テレス達と冒険者体験へ
539話 テレス達と冒険者体験へ
装備に着替えてからすぐに冒険者ギルドへと向かった
その道中
テレス「ねぇねぇベル君」
まるで天使のような笑顔を浮かべながら、肩をトントンと叩いて聞いた
ベル「ダメです」
テレスが言おうとしていることを察したベルは、間髪入れずにきっぱりと拒否した
テレス「ね?いいでしょ?お願い」
ベルの返事をまったく聞く気がないように、さらに距離を詰めて上目遣いで見つめてくる
テレス「ベル君がいてくれたら絶対に大丈夫だから、ね?」
その笑顔には、絶対に断らせないという圧力が込められている
ベル「はぁ……どうしてそんなにSS迷宮に行きたいの?」
半分諦めたように、テレスが言おうとしたことを聞いた
テレス「だって私たち、何とか迷宮みたいなの行ったことないんだもん!だから連れて行って?」
キラキラとした瞳でベルを見つめながら、子どものように少し甘える口調で言った
ベル「だからって、SSランク迷宮に行くのはどう考えてもおかしいからね?」
即座に正論を返しつつ、軽くため息をついていた。無茶なお願いをされるのにはもう慣れているが、さすがに今回は限度を超えている気がする
テレス「それでも、あまりに弱いところに行って、すぐに魔物を倒しちゃったら面白くないじゃん」
ベル「それならAランクとか先に行ってみよ?」
テレス「嫌だ!」
断固拒否されてしまった
ベル「はぁ…俺が言ってもダメみたいだから、ギルドに行ってギルドの人に聞いてみよ」
テレス「わかったわ」
ミーファ「それがいいね」
レミア「そうだね」
そう言って、テレス達と共にギルドへと向かった
ベル「ラミアさん、1つ聞きたいんだけど、いい?」
ラミア「大丈夫ですよ、どういったご用件でしょうか?」
ベル「この3人を、近くにあるSS迷宮に連れて行ってもいい?」
横に並ぶテレス達3人を指しながら、少し困ったような表情で問いかけた
ラミア「冒険者登録はされていますか?」
テレス「してません」
ミーファ「していませんよ」
レミア「してないよ」
テレス達3人は冒険者ギルドへ来るのは初めてのため、当然しているはずがない
ラミア「わかりました、ではどのくらい戦えるという証明はできますか?」
テレス「どのくらいなの?」
テレス達は基本的に対人戦を想定した訓練しかしていない。
その理由は明確だ、人と戦う方が圧倒的に難しいから。実際、彼女たちは人相手ならほとんど敵なしと言えるほどの強さを誇っている。
しかしそれが問題だった、彼女たちは魔物との戦闘経験がほとんどなく、自分たちが魔物相手にどこまで通用するのか、まったく見当がつかない
ベル「低く見てもSランクくらいの実力はあります」
ラミア「わかりました。私は許可をしますが、この三人は冒険者登録をしていないということなので、迷宮に入ることはできません。なので、ギルドマスターのところで特別許可書を発行してもらってください」
ベル「それがあれば入れる?」
ラミア「はい。いろいろな事情で登録ができない方もいるので、今回の場合はベル様がSSSランクということなので、ベル様が同行していればSSランクまでの迷宮になら入れるという特別許可書を発行させていただきます」
ベル「わかりました」
ラミア「……こちらをギルドマスターへ渡していただければ、すぐに発行して貰えますよ」
ベル「ありがとうございます」
そう言って渡されたものを受け取り、受付を離れた
ベル(ギルマスは俺がどんなことをするのか知ってるから、余計なことを言われたら困るし、テレス達には待っていてもらおう)
「ごめんだけど、許可書を貰ってくるから、ちょっとだけここで待っててもらえる?」
テレス「無理なお願いをしているのは私たちだから、待ってるわね」
ベル「ありがとう。絡まれても基本は無視してね、そうすれば大抵諦めるから」
テレス「わかったわ」
ベル「待っててね」
そう言ってベルはテレス達を残してギルマスの所へと向かった