紫陽花物語 幽霊部
紫陽花物語 幽霊部
前回のあらすじ、ワールドホテルの除霊を依頼された紫陽花だったが、紫陽花にとってワールドホテルは苦手だった。悩んでいた紫陽花はファミレスで考え事していた時たまたま同じファミレスに来ていた元幽霊部の部員達と再会、「紫陽花🌷悩んでいる🌷」、紫陽花が言う「ねぇ!幽霊部を再結成しない?あらしこ部長?」、あらしこが答える「幽霊部をかぁ・・・やりますか!ね!夜空!結花!」、夜空と結花が頷く、あらしこも頷く、そして紫陽花が言う「オホホ!それでこそ幽霊部よ!オホホ!それでは早速!・・・」、その時、「あの~?幽霊部にわたくしも入部していいでしょうか?うふふ♪」、そして入部希望者が大学生で占い師の花梨。紫陽花が言う「入部希望?それは部長に聞いてオホホ!」、あらしこが答える「もちろん!大歓迎です!」、花梨は笑顔で飛び跳ねる「やった!嬉しいなぁ♪それじゃ♪こちらをどうぞ!」、花梨が差し出したのは、五枚の心霊写真だった。五枚心霊写真がまた幽霊部に危機を与えることになるとはこの時思いもしなかった。その中の一枚の心霊写真は間違いなくワールドホテルの物だった。
紫陽花物語 幽霊部
あらしこが紫陽花に聞く「ワールドホテルとは?なんなんですか?」、紫陽花は神妙な面持ちで飲んでいたりんごジュースが入ったコップを置いてしばらく沈黙してからゆっくりと口を開いた。皆固唾をのんで見守る。ワールドホテルについて簡単に説明するとあらしこが答える「じゃ・・・あの時の水たまりが・・・」、紫陽花が静かに頷いた。ワールドホテル支配人が飛び降り自殺した当日、バシャ‼ブクブク、「は!・・・は・・・」、支配人小室は屋上から湖に飛び込んだのだが、足から飛び降りた為即死出来ず水の中でもがいていた。バシャバシャバシャバシャ!「はぁ!・・・は!・・・苦しい・・・痛い!・・・何で!・・・俺は・・・死ねないんだ・・・ああ・・・」、小室は必死に水の中でもがき苦しんでいた、ただ湖に着水した時に両足を複雑骨折していてさらに大腿骨骨折の重症だった。それでも手を使い必死に生きようとしたのかもしれない。足はもう動かないしもがけばもがくほど激痛が身体中に走る、それでも生きたかったに違いない。小室は約1時間溺れた挙句亡くなった。真冬の湖で彼は息絶えたやがて雪がちらつき始めた。それから二日後の早朝湖の観光事務局の船が小室の水死体を発見して警察に通報した。岸に引き上げた時の小室の表情を見た刑事と神主はゾッとした、小室の表情はこの世にすごい恨みと憎しみと自ら達成できなかった無念で言葉で表現できない表情を浮かべていたそうだ。神主が言う「これは・・・いや・・・これから恐ろしいことが待ち構えておりますよ・・・」、そして警察署の霊安室に安置されていた小室の遺体と遭遇した遺族はその表情を見て恐怖で言葉を失った。小室の葬儀は静かに執り行われた。ただ、葬儀から火葬まで霊媒師と神主が不測の事態に備えて待機していたことはあまり知られていない。しかも火葬場に搬送する時の霊柩車は霊媒師協会が用意した霊柩車で遺体を監視するため霊媒師が遺体を見守っていた、霊柩車がワールドホテルの前を通った時一瞬だったが小室の遺体がピクリと動き一瞬目を開けた。その後何事もなく火葬が行われた。しかし問題は小室の遺産相続だ、ワールドホテルの負債はおおよそ6兆円これを相続したい者などいない。遺族は全員相続放棄した為ワールドホテルの所有者は死んだ小室の物となったままなのだ。その後ワールドホテルは長期の休館となった。そして40年経った現在も休館状態です。そしてこのワールドホテルはもう一ついわくが呪われたワールドホテルと言う異名が、休館が決まり最初は毎日元ホテルの従業員や警備員が巡回に来ていたのだが、「本当に怖いなぁ・・・」、巡回初日元ホテルの従業員が懐中電灯を持って巡回に訪れた時、入ってフロントに誰もいないはずなのに人影が見えたり、廊下に飾ってある絵画が落ちたり、そして問題の908号室の前を通った時、台車が勝手に動いていたり急に大きな水溜りができて水溜りにライトを照らすと「うわ!」、水溜りにあの親子が映し出されていた。従業員が振り返ると親子が立っていた。「うわ!!!!!」、急いでその場から逃げ出し1階のフロントの前を通った時誰かに肩をつかまれた、恐る恐るつかまれた方に目をやると死んだ支配人小室が立っていた。従業員はなんとか逃げ出したのだが原因不明の病にかかり長期間入院したのち亡くなった。ただ従業員は最後までこういい続けた「ワールドホテルには近づくな・・・」、この一件の後ワールドホテルの巡回は外から見回るだけに変更されてやがて誰も行かなかった。皆同じ事を言う「あのホテルは呪われてると!」、霊媒師が調査で何度か訪れたが霊媒師もまた同じ事を言う「あのホテルは呪われている!」、霊媒師も調査を取り止め霊媒師協会はワールドホテルを調査禁止を発表して特定危険物件に指定した。ただ、その後オカルト系ユーチュバーや肝試しなどでワールドホテルへ毎日誰かしら出入りしては行方不明になったり自殺したり原因不明の病で入院する者が相次いでいる。紫陽花が簡単にワールドホテルのことを説明して改めて幽霊部員に問いかける「貴女達!それでも行きたい?」、幽霊部員の答えは全員ワールドホテルへ行きたいと言うものだった。紫陽花が言う「それでこそ幽霊部ね!オホホ!」、そうと決まれば早速レンタカーを借りてワールドホテルへ向かった。時間は22時ワールドホテルへ到着するとホテルの外観だけで身の毛がよだつ怖さだ。紫陽花は花梨からもらった心霊写真を目にした時恐怖を感じた、その写真は廊下に飾ってある絵画の写真なのだが壁の中に顔が浮き出ていたからだ、もう一枚は屋上から湖を写した写真、支配人小室が写し出されていた。そしてもう一枚908号室の入口の写真、びしょびしょに濡れた親子が立っている。これらの写真を頼りに調査を開始した。ホテルへ向けて歩いている時空から大きな水溜りが降って来た、あらしこが言う「ああ・・・前にもあったね・・・」、花梨はニヤニヤしながら写真を撮る。その様子を草むらか見つめる烏瓜の姿があった、「紫陽花・・・大丈夫かぁ・・・」、するともう一人「あいつが紫陽花か?かわいいじゃん!」、烏瓜が睨みつける「紫陽花に手出したらマジで殺すから!」、「ああ・・・わかってるよ!相変わらず怖いなぁ・・・へへへ!」、烏瓜が言う「クソ!アニキが!」、「へへ!」、烏瓜の兄琵琶、中級霊媒師で老若男女問わずの人気者でイケメン男性霊媒師だ。いざ!ワールドホテルを目の当たりにするとその恐怖と威圧感が我々を寄せ付けないようだ。ビュー!強い風が吹き始めた、結花が呟く「紫陽花🌷怖い・・・」、あらしこと夜空と花梨がブルブル震えていた。紫陽花も異様な寒気と汗が止まらない、怖い!怖い!近付きたくない!「みんな!覚悟はいいかしらオホホ!」、怖い!怖い!死ぬかもしれない!でも!行くしかない!、ビュー!髪が風で乱れる紫陽花がワールドホテルの屋上を見上げると9階の窓からこちらを見下ろす人影が屋上にはこの世者とは思えない人影がずっと見下ろす。紫陽花は感じたここに住み着く霊はあたくし達を殺そうとしている!。手汗に身体中から汗が吹き出て止まらない今の季節は冬よ!紫陽花は拳を握りしめて「よし!」、その時ホテルの入口が勝手に開いた、「!!!!はは・・面白いわね!オホホ!」、結花が呟く「紫陽花🌷壊れた!」、花梨はカメラのシャッターを押し続ける。あらしこと夜空は抱きしめ合ってブルブル震えていた。そしていざ中へ入って見るとそこはエントランスで正面にフロントがありフロントにこちらを笑顔で見つめる若い女性の霊と若い男性の霊がフロントに立っていた。花梨は写真を撮り続ける、あらしこと夜空がブルブル震えながら言う「お化け‼」、結花は冷静に言う「紫陽花🌷あれ?悪霊?🌷」、紫陽花が答える「わからない・・・あたくしに聞くな!」、こんなの聞いてない!この数年で状況が変わったというの?、ガシャン!!、「え?・・・」、振り返ると入口が閉じた。あらしこと夜空が扉を開けようとしたが、「!!噓!・・・開かない!」、「私達・・・閉じ込められたの・・・」、紫陽花が言う「やられたわね!・・・つまりもう後戻りはできない!ってことでいいかしら?支配人!」、紫陽花がフロントに目をやると支配人小室が立っていた。花梨が言う「これが!支配人小室?」、パシャパシャ!シャッターを押し続ける。小室は暗闇の中でニッコリと微笑んだ。紫陽花がアメジストの数珠を差し出すと小室は暗闇の中に消えて行った。「消えた?」、その時突然クラッシック音楽が流れ始めた。「今度は何なのよ?」、夜空が恐怖で脅えるなかあらしこが周りを見渡すと「!!」、クラッシック音楽に合わせて踊り出す人々がそこにはいた。当時の様子なのか?わからない。その時天井に吊るしてあるシャンデリアが落ちて来て踊っている人々の上に落ちて下敷きとなった。幽霊部員達は辛うじて避けて助かったが心臓がバクバクしている。「う・・たすけて・・・」、「苦しい・・・」、「痛い・・・ガラスが刺さった・・・」、シャンデリアが落ちてところからうめき声が多数聞こえて来てやがて血がドロドロと流れて来た。うめき声がやがて聞こえなくなり今度は、「何で?助けてくれなかったの?」、「ひどいよ!ひどいよ!」、「痛かった・・・」、「苦しかったなぁ・・・」、「ねぇ?ガラスの破片が目に入った痛みわかる?」、次から次へとシャンデリアの下敷きから声が聞こえてくる。あらしこが言う「何なのよ・・・」、あらしこが後退りして行くと何かにぶつかった、「壁?だよね・・・」、手で触って見るとべちょっとした感触が、夜空と結花が口を抑える、花梨はシャッターを押す、あらしこが恐る恐る手を見てみると「キャ‼ーーーーー!!!!」、手についていたのは真っ赤血と人肉だった。紫陽花がアメジストの数珠を構えて除霊を開始しようとした時気が付く「これ・・・ユーチュバーじゃない?」、紫陽花が近づいて見るとガラスの破片が身体中に突き刺さった状態で死んでいるオカルト系ユーチュバーだった。しかも今回の依頼人の彼氏だった。紫陽花は思い出した、ワールドホテルが廃業する寸前に起きた事故を。その事故は今いるエントランスでもう一度ワールドホテルが輝きを取り戻せるように支配人小室が主催でエントランスでダンスパーティーを開催していた時だった。当日はワールドホテルを創業当時から支えて来てくれた同士やまたかつてのように沢山の人々が泊まりに来てもらい呪いのホテルと言われた汚名返上を願って無料で招待していた。踊っている最中老朽化が原因で突然天井に吊るしてあるシャンデリアが落ちて来て踊っている人々が下敷きになって全員が搬送先の病院で死亡する事故が起きた。支配人小室は遺族全員に賠償金を支払いことを収めた。その時フロントの電話が鳴る紫陽花が受話器をを取ると「908号室・・・来てください・・・・来てください・・・来て・・・来て・・・来て‼」、紫陽花が呟く「908号室でお呼びみたいねオホホ!」、エントランスを後にして908号室へ向けて真っ暗な通路を歩いていると支配人室に目が止まった。入って見ると支配人が使っていた机の上にワールドホテル日誌が置いてあった、最初から読んでいくと開業当時の様子が記載されていたり、あの親子が自殺した当時の様子もさらにめくっていくと、『もう・・・疲れた・・・』、『また遺族に謝罪しなくては・・・人生ってなに?』、『ホテルを廃業するように・・・また銀行に言われた・・・それか外資系に身売りってさ・・・』、『さよなら』、最後は支配人が自殺した日に記載されていた。しかし、夜空が言う「ねぇ・・・続きが書いてあるよ」、さらにページをめくって行くと『どうやら僕は死ねなかったみたいだ・・・でも・・・僕の体はこの世にない』、『何度目の冬だろうか、今日沢山のお客様が泊まりに来てくれた!こんな嬉しいことはない!さぁ盛大にお客様をおもてなししなくては』、『最近マナーが悪いお客様が増えたなぁ・・・』、そして昨日の記載は『紫陽花様御一行様が明日の夜泊まりに来られるそうだ!最高のおもてなしと908号室へご案内しよう』、ゾク‼「え?・・・どういうこと・・・あたくし達がここへ来ることがすでに・・・」、次のページに血文字で『紫陽花様御一行!ワールドホテルへようこそ!ずっとここで暮らしましょう!』、ゾク‼。バン!扉を見ると血で手形がついていた。支配人が寝ていたベットに目をやるともぞもぞ動いていた。急いで支配人室を後にした。通路を歩いている時壁に飾ってある絵画が落ちた、落ちたところにライトを当てるとただの壁だったが絵画にライトを当てると絵画に描かれている人物の口が動いている。「キャーーーー!!!」、あらしこと夜空が悲鳴をあげる。ガシャン!、今度は調理場で物音が聞こえた為階段を登り908号へ急いだ。結花が言う「紫陽花?何だったの?🌷」、紫陽花は黙っていた。調理場でコック達が話し合っていた、「異物混入?産地偽装?そんなことしたら」、「嫌だったら辞めろ!」、「貴様!!!」、ガシャン!。料理長と若手コックが言い争いの末取っ組み合いのケンカを始めてしまった。周りのコック達も二人を引き離そうと必死だった。騒ぎを聞きつけた支配人小室も止めに入って双方から話を聞いたが、若手のコックは怒りが収まらず「こんなとこ辞めてやる!」、退社後保健所に全て告発したが、もみ消されたそうだ。料理長は保健所の監査官をすでに大金で買収していたからだ。階段を登って行きいよいよ9階へ到着。カタカタと音が聞こえて台車が横切る、花梨がカメラのシャッターを押し続ける。紫陽花は黙って見つめる。そして花梨が撮った写真を紫陽花に見せると台車を押す小室の姿がはっきりと写っていた。その時バッシャン!、廊下に水溜りが出来ていた。あらしこと夜空が抱きしめ合ってブルブル震えていた、紫陽花と結花は除霊の構えでいつでも戦闘態勢だった。そしてびちょびちょに濡れた赤ちゃんを抱っこしたお母さんの霊がこちらへ向かって歩いて来た。花梨はカメラで写真を撮り続ける。紫陽花と結花が除霊を開始するとあらしこと夜空が急に苦しみ始める、「あらしこ!夜空!」、紫陽花が駆けつけるとまるで水の中で溺れているような苦しみ方だった、結花も同じように苦しみ出す、花梨が叫ぶ「みんな!ここは学校のプールだと思って!」、しかし、「ぐ!・・・」、女性の霊が花梨の首を絞めて殺そうとしている。紫陽花がアメジストの数珠を構え除霊を開始するがまったく効果がない、「ちっ!力不足か・・・」、その時お母さんの霊が抱っこしていた赤ちゃんを床に落とししてしまったが辛うじて紫陽花がキャッチすると、お母さんの霊が赤ちゃんを取り戻そうと紫陽花に襲い掛かると紫陽花は908号室へ逃げ込んで窓ガラスが割れた場所までお母さんの霊を誘導して、「赤ちゃんを返して欲しかったら!呪いを解きなさい!」、紫陽花が赤ちゃんを窓から落とす素振りを見せるとお母さんの霊が飛び掛かって来て赤ちゃんを窓からお落した。するとお母さんの霊も一緒に窓から飛び降りて湖に落ちて行った。湖から大きな水しぶきが上がった。「はぁ・・・はぁ・・・万事休すですわ・・・」、しかし、ガシ⁉紫陽花の不意を突いて窓からお母さんの霊が紫陽花を引きずり落そう足を掴んで来た。「マジで!」、その時花梨と結花がモップを持って来てぶら下がっているお母さんの霊を突き再び湖に落とした。「助かった・・・」、しかし調理場で火災が発生していて火が9階にまで燃え広がっていた。「暑い!・・・!!!火事⁉」、気を失っていたあらしこと夜空が気が付いて紫陽花達に知らせる。908号室から出た紫陽花が言う「今度は火災ですの⁉」、また窓から赤ちゃんを抱っこしたお母さんの霊が這い上がって来た。「しつこいですわね‼そんなことより逃げるわよ‼」、1階へ降りる階段は炎に包まれていていた。あらしこが言う「どうすればいいの!」、夜空が言う「屋上に行くしかない!」、階段を登り屋上へ出る扉を開けて屋上へ出ると、湖を見つめる支配人小室の姿が。紫陽花が言う「支配人小室ね!」、紫陽花が声を掛けると小室がこちらを見て言う「ああ・・・よくここまでこれたね、908号の・・・まぁいいや・・・どうやらホテルが燃えているみたいだねぇ・・・もうじき終わるよもうじき・・・」、紫陽花が言う「何を言ってるのかしら!」、小室はクスクス笑いながら答える「最後に僕の話を聞いてくれるかい?」、小室はワールドホテルを設立した頃の話を語り始めた。小室は大学を卒業後富裕層をターゲットに営業をするホテルに就職してホテルマンとしては異例の若さで大口顧客の客室担当に昇格して、海外のホテルへ武者修行へ行くとそこで湖の側に建つ高級リゾートホテルと出会。日本でこの様なホテルを創ればきっとヒットすると睨んで現在のワールドホテルを開業した。バブル絶頂期ともあって物凄く繫盛した影では、「また食品が値上げか!よし!産地偽装しろ!」、小室は料理長に食品偽装を指示したり、客に提供した料理に異物が混入する事故を揉み消したり。ホテルを繫盛させる為にありとあらゆる事をしていた影の顔があった。そして親子の自殺する当日ディナーの片付けに小室が908号室を訪ねると雪垣が窓から湖を眺めて涙を流していた。「ここから見る湖の景色いいでしょう僕も好きなんです」、雪垣がハンカチで涙を拭いながら答える「ええ・・・最高です・・料理も部屋も全て最高です」、「それは良かった!」、小室が笑顔で頷く。小室が食器を片付けている時雪垣が小室に話しかける「明日・・・お時間を頂戴できますか?」、しかし小室はそれを断った。それからしばらく無言の時間が過ぎていった。小室が言う「実は・・・その後908号室をもう一度訪ねたんですよ・・・どんな話をしたかって?・・・それは・・・」、小室が話そうとした時びちょびちょに濡れたお母さんの霊が小室の背後からつかみ湖に道連れにした。ジャボン!!!湖に落ちた瞬間水しぶきが飛んだ。あらしこが言う「いったい?何が起きたの?」、夜空は戸惑う「わからない・・・」、結花は考える「最後の小室の話気になる・・・」、花梨はひたすら写真を撮る。紫陽花は湖を覗き込んでその高さに恐怖を感じた、「こんな高いところから落ちたらひとたまりもありませんわね・・・」、そんな事より炎が屋上にまで到達してもう戻ることができなくなっていた。あらしこと夜空が抱きしめ合ってブルブル震える。結花はボー然としていた。花梨が紫陽花に言う「紫陽花!どうするの!もう…逃げられないよ…」、紫陽花はムッしながら言う「あたくしにどうしろ!と言うのよ!わかるわけないでしょ!」、花梨が言う「どんなピンチもチャンスに変えるのが紫陽花でしょ!なんとかしてよ!このままじゃわたくしたち焼死してしまいますわよ!」、焼死⁉、紫陽花は右手で額を抑える「嫌なことを・・・」、紫陽花は過去に一度焼死している。ワールドホテル一階では消防車が次々と到着して消火活動が始まっていた。廃墟なんだから人がいるとは思わないでしょう、今度は仲良く焼死かしら?いや何かあるはず。紫陽花は頭の中で色々なシナリオを模索する、「見えた!」、その時炎が目の前にまで迫って来ていた。ワールドホテルが完全に鎮火したのは二日後の深夜だった、建物の原形はなくなり瓦礫と化していた。ただ現場から幽霊部員の遺体は発見されなかった。紫陽花は夢を見た、ワールドホテルで襲い掛かってきた赤ちゃんを抱っこしたお母さんの霊雪垣と会う夢だ。雪垣が紫陽花の側に来て人差し指で唇を抑えてニッコリ微笑みシーとデスチャーした、紫陽花が言う「つまり・・・真相は迷宮入りって事かしら?女の秘密は暴くなって事かしらオホホ」、よく見ると赤ちゃんの手が紫陽花の服をぎゅーと握っていた。「内緒ね・・・」、そして、いつものファミレスで幽霊部員が集まって今回の反省会をしていました。夜空が言う「良かった!私達生きてる!」、あらしこが言う「本当良かったね!」、花梨が紫陽花に質問する「でも・・・よく非常用のすべり台があるのわかったわね」、紫陽花はポテトをつまみながら答える「偶然よ!偶然!修羅場の数が違うのよ!オホホ!」、結花が言う「怪しい・・・」、実は紫陽花は過去にも同じように火災に巻き込まれた事があって同じように脱出したことがあったのだ。あらしこが言う「ところで!ワールドホテルとは?お母さんの霊はそれに支配人小室は?」、皆が紫陽花に注目する、紫陽花は人差し指を口に当て「それは女の秘密オホホ!」、「はぁ~!なにそれ!」、結局何のための調査だったのか。今回の依頼人に彼氏が遺体となってホテルにいたことを話すと、最初はすごく戸惑っていたが彼女にとって一つのけじめがついたのかスッキリした顔をしていた。別れ際に深々と頭を下げた。ワールドホテルの跡地は現在も瓦礫が山積みになっている。幽霊部員達が花束を持って訪れると多くの元ホテルの従業員やここに泊まった事があるお客が花束をたむけに来て思い出話で盛り上がっていた。幽霊部員達も手を合わせた。あらしこが改めて紫陽花に問う「ワールドホテルとは?」、紫陽花が答える「ワールドホテルは支配人小室の全てよ!オホホ!」、夜空が呟く「結局雪垣さんは小室さんに何を伝えたかったのかぁ?」。そして誰もいなくなった深夜瓦礫の上に立ち湖を眺める支配人小室の姿があった、その背後から雪垣が近付き・・・・。
1997年9月12日午後4時半とある田舎の小学校で世の中に衝撃を与えた事件が起きたのだが、あまりにも残酷で当時報道されることもなかった。何が起きたの?、第14小学校で当時小学3年生の女の子が猟銃で生徒と先生を含めて約50人を殺害約50人が重軽傷を負う事件が発生。女の子は午後4時半屋上から飛び降りて自殺した。
紫陽花物語 幽霊部終わり。
次回、いじめの逆恨みから復讐、そこは学校ではない復讐の為の、紫陽花物語 「第14小学校」、紫陽花!あれ・・・。